池袋から秋葉原まで歩いた
2015年に浪人していて、池袋の河合塾に通っていた。浪人というと、普通は予備校に籠もってひたすら勉強しまくるものだが、僕は勉強サボって金も無いなか予備校の周り(池袋・雑司が谷)をただひたすら散歩しまくっていた。
社会人になって2年が経ち、当時のことを懐かしむことがある。休日に思い出をめぐる散歩をしてきた。
まずは駅から予備校への道を歩いた。そこから散歩の定番道となっていた雑司が谷・東池袋らへんを歩いた。浪人していた1年間という時間は、短いけれど、僕の人生の中ではとても長い。多くのことを覚えていて、歩くとどこかしらに思い出がある。あそこのドトールでよく時間つぶしていたなとか、ここのミニストップでよく赤本コピーしてたなとか、ここの公園のベンチでイヤホン大音量にしてあの音楽聞いてたなとか。歩きながら、当時の自分がどこかにいるのではと思っていた。
池袋・雑司が谷の道にとても詳しくなっていた。細い裏道や、地元の人しか使わないような近道まで知っていて、今でも覚えていた。普通、仕事とかで一年だけある街に通うとなっても、そんなに詳しくはなれないと思う。
***
浪人中のある日、どうしても勉強のやる気が出ないときがあった。普段ならそのへんを散歩して時間をつぶすのだが、池袋も散歩し尽くして飽きていた。他の場所へ行こうにも、金もなく電車にも乗れないから、歩いて遠くへ行ったことを思い出した。秋葉原へ行った。7kmで一時間半くらいかかる。
当時は浪人独特の「大学へ行きたい、でも勉強はしたくない」というストレスだらけの状態で、しんどかった。やりたいことも無いし、金もないし、とりあえず秋葉原行けばアニメグッズの店を見るだけで楽しく時間が消えるだろうというカンジ。そういうことを今回歩きながら思い出して、当時の自分を追うために秋葉原まで歩いてみることにした。
ひたすら歩く中で、きれいな坂(豊島区の富士見坂)を見つけたり、護国寺前の音羽通りがまっすぐなのに驚いたりで、東京すげぇなと感動したのを覚えている。今回も見てきた。でも、7kmも歩くのは疲れた……
当時の自分も、秋葉原についたら疲れてヘトヘトで、店にも入る力もなく公園のベンチで時間つぶしていた。今回はお金あったからスターバックスに入った。