タイムカプセルポストが結構良い
海ほたる(千葉県にあるパーキングエリア)に「タイムカプセルポスト」というのがある。このポストに郵便物を入れると約1年後に届くというもの。海ほたるの人が郵便物を保管してくれて1年経ったら発送してくれるようだ。追加料金はかからず切手代だけでやってくれる。
僕はこのポストを愛用していて、毎年自分の誕生日に自分宛ての手紙を入れている。つまり、毎年誕生日になると一年前の自分から手紙が届くということで、これが結構面白い。今年もわざわざこの手紙のためだけに海ほたるまで車を運転してポストに手紙を入れてきた。
手紙に書く内容は、誕生日を祝う言葉、そのときの趣味・仕事・悩み・1年後の自分への質問などなど。長いこと人から誕生日に「誕生日おめでとう」と言われておらず、僕の誕生日を祝ってくれるのはこの1年前の僕からの手紙だけだ。
今年届いた手紙には「誕生日おめでとう。27歳になったけど、いい加減彼女はできましたか?」と書いてあって、彼女なんてできていないので少し焦った。(もう何年も彼女がいない中、周りの友達が同棲始めたり結婚したりで焦りを感じていた時期だったのでコレを書いたのだと思う)
"1年後" という期間が絶妙。「人生は変わり映えのない毎日の繰り返しだ」と思うことが多いのだが、1年経つと変化が出てくるもので趣味も仕事内容も若干変わっている。この手紙があることによって変化が分かり、人生というものを感じることができる。
今年届いた手紙の末尾。長いこと独り身でいると自分の健康を気にしてくれる人なんていなくなるので少し嬉しかった。
貧乏旅が好きだ(18きっぷ)
夏休みにやった旅行について。
自分は友達が少なく人付き合いも得意ではないので、旅行といえばもっぱら一人旅。ケチな性格なので貧乏旅行が多い。今回は青春18きっぷ*1を使いながら、漫画喫茶やビジネスホテルに泊まり、4日間かけて滋賀・京都・奈良へ行ってきた。*2
社会人3年目26歳だがこういう貧乏旅行をしている。インターネットを見ていると18きっぷ旅行している人が結構たくさんいるけど、現実世界で身の回りを見ていると全然そんなことなくて、18きっぷを知らない人が多い。そういう人たちは旅行といえば「居心地の良さに金う」(=新幹線使って観光向けホテルに泊まる)というものなのだろう。
26歳なら本来であれば金を使う旅行をすべきなのだろうけど、逆に貧乏旅行できるのも今のうちだけかなと思って好きなようにやっている。彼女できたり家族がいたりしたら嫌でも金を使う旅行しかできなくなる。歳を取れば体力的にもキツくなる。
家から300km以上離れたところまで観光へ来ているのに、漫画喫茶に泊まってビールを飲んで、カップ麺とポテチ食いながらパソコンでAV見るなんて、絶対に今しかできない。
こういうことをしているなんて、職場や親には言えないので、インターネットに書きなぐっておこうと思った次第。以上。
人に言える趣味がない
一人カラオケが好きで月1回以上は行っている。一人で行くカラオケは良い。自分の歌いたい曲を好きなだけ歌うことができる。誰かと一緒に行ったときは選曲に気を使う必要があるが、僕はアニソン以外で歌える曲がないのでそれはしんどい。
カラオケに行くと、プリキュア・プリパラ・アイカツ!など女児アニメの曲を歌いまくる。このことは間違っても会社の人には言わないし言えない。昔からの親しい友人のみが知っている。世間では「25歳の男が女児アニメを見ている」ということが、どういうことで、どのような印象を持たれるかを知っているからだ。
会社で僕は人から「プライベートが謎な人間」と思われているような気がする。「人からどう見られるか」を気にしすぎていて、好きな物事を人に言わないからだ。僕が好きなものは、アニメ、成人向けの漫画(エロマンガ)、節約、下手な自炊などが挙げられるのだろうけど、人に言えるようなものではない。
「休みの日は何しているの?」と聞かれることが苦手。答えられるものが無い。実際のところ、休日は昼過ぎに起きて、掃除洗濯皿洗い料理して、YouTube見たり本を読んでいたりカラオケ行ったり散歩していると一日が終わる。そういう凡庸な生活について説明しても、話が膨らまないし面白くもならない。もちろん、この質問が日常会話の材料なだけで、まじめに答える必要がないことは知っている。よく聞かれるような質問だから、適当に答えることを用意しておくのが一般的だろう。しかし僕には人に言えるような話題の手札がない。
大学生の頃は、周りは年齢の近い人しかいないし、理系学部でオタクが多かったからか、オタクな趣味を躊躇なく人に言うことができた。「世間の大多数の人間はアニメもゲームもしない」ということは大学を卒業して就職してから気がついて、こういった現象になってしまっている。
池袋から秋葉原まで歩いた
2015年に浪人していて、池袋の河合塾に通っていた。浪人というと、普通は予備校に籠もってひたすら勉強しまくるものだが、僕は勉強サボって金も無いなか予備校の周り(池袋・雑司が谷)をただひたすら散歩しまくっていた。
社会人になって2年が経ち、当時のことを懐かしむことがある。休日に思い出をめぐる散歩をしてきた。
まずは駅から予備校への道を歩いた。そこから散歩の定番道となっていた雑司が谷・東池袋らへんを歩いた。浪人していた1年間という時間は、短いけれど、僕の人生の中ではとても長い。多くのことを覚えていて、歩くとどこかしらに思い出がある。あそこのドトールでよく時間つぶしていたなとか、ここのミニストップでよく赤本コピーしてたなとか、ここの公園のベンチでイヤホン大音量にしてあの音楽聞いてたなとか。歩きながら、当時の自分がどこかにいるのではと思っていた。
池袋・雑司が谷の道にとても詳しくなっていた。細い裏道や、地元の人しか使わないような近道まで知っていて、今でも覚えていた。普通、仕事とかで一年だけある街に通うとなっても、そんなに詳しくはなれないと思う。
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浪人中のある日、どうしても勉強のやる気が出ないときがあった。普段ならそのへんを散歩して時間をつぶすのだが、池袋も散歩し尽くして飽きていた。他の場所へ行こうにも、金もなく電車にも乗れないから、歩いて遠くへ行ったことを思い出した。秋葉原へ行った。7kmで一時間半くらいかかる。
当時は浪人独特の「大学へ行きたい、でも勉強はしたくない」というストレスだらけの状態で、しんどかった。やりたいことも無いし、金もないし、とりあえず秋葉原行けばアニメグッズの店を見るだけで楽しく時間が消えるだろうというカンジ。そういうことを今回歩きながら思い出して、当時の自分を追うために秋葉原まで歩いてみることにした。
ひたすら歩く中で、きれいな坂(豊島区の富士見坂)を見つけたり、護国寺前の音羽通りがまっすぐなのに驚いたりで、東京すげぇなと感動したのを覚えている。今回も見てきた。でも、7kmも歩くのは疲れた……
当時の自分も、秋葉原についたら疲れてヘトヘトで、店にも入る力もなく公園のベンチで時間つぶしていた。今回はお金あったからスターバックスに入った。